▼特色

金手祭ばやしは小田原ばやしの流れを汲むものであるが、現在小田原で伝承され続けている祭ばやしと比較してみると、メロディーの近似に伝承の流れを感じることができるが、近似部分よりも相違部分の方が際立って聞き取ることができる。

要因として、演奏の早さや掛け声の違いなどが挙げられるが、1番の要因として、笛のメロディーが大きく異なっている点にあると思われる。他の楽器のメロディーに比べ、明らかに笛のメロディーは相違が目立つ。これは、笛の伝承が他の楽器に比べて、難しいからではないかと考えられる。笛は演奏者の技量や、物によって出る音が大きく変わる。こうしたことから曲が少しづつ変化していったのではないだろうか。つまり、金手祭ばやしは、小田原ばやしの流れを汲んではいるものの、曲は独自の変化をしてきているといえる。

また、演奏人数が主に小太鼓(ほぼ)5人と決まっている他、大太鼓・笛・鉦は1人以上と、自由な演奏形式である。